お口の中のデキモノ
ある日、鏡を見てふと気づいた、お口の中の「デキモノ」。
「口内炎かな?」「いつものように治るだろう」と軽く考えていませんか?
しかし、その小さな変化が、実は見過ごしてはいけない大切なサインであることも少なくありません。
お口の中は、私たちの体の中でも特に敏感で、毎日様々な刺激にさらされています。
そのため、ちょっとした刺激で口内炎ができたり、歯茎が腫れたりすることはよくあります。
しかし、
「いつもと違う」
「なかなか治らない」
「大きくなってきた」
と感じるデキモノは、専門的な診断が必要な場合があります。
中島歯科クリニックは、正確な診断と迅速な対応、そして、万が一、より高度な治療が必要になった場合でも、「東京医科歯科大学病院(現 東京科学大学病院)」や「三井記念病院」といった高次医療機関との強固な連携体制で、あなたの健康を全力でサポートいたします。
「お口の中のデキモノ」:見過ごしてはいけないサイン
私たちの口の中には、様々な種類の「デキモノ」ができる可能性があります。
その多くは良性のもので、一時的な炎症によるものや、自然に治るものも少なくありません。
しかし、中には放置すると問題が大きくなるものや、ごく稀にですが「口腔癌」の初期症状であるケースも存在します。
症状の例は下記に挙げますが、ご自身で判断することが非常に難しいものです。
インターネットの情報だけで自己判断せず、「少しでも気になるデキモノがある」と感じたら、迷わず歯科医院を受診することが非常に重要です。
こんなデキモノに要注意!
なかなか治らない口内炎
通常、1〜2週間で治るはずの口内炎が、それ以上長引く場合は要注意です。
特に、縁が盛り上がっていたり、触ると硬い場合は、精密検査が必要です。
白や赤の斑点(紅斑・白斑)
舌や頬の粘膜、歯茎などに、こすっても取れない白い斑点や、赤くただれたような斑点がある場合。
特に赤くただれた部分は、前癌病変(将来的に癌になる可能性のある病変)であることがあります。
触ると硬いしこりや膨らみ
痛みがないデキモノでも、触ると硬く、周りの組織と一体化しているようなしこりは、悪性の可能性も考慮し、早期の検査が必要です。
急に大きくなってきたデキモノ
成長が早く、数週間から数ヶ月で急速に大きくなるデキモノは、悪性の可能性があります。
出血しやすい、潰瘍ができている
ちょっとした刺激で出血したり、表面がえぐれたような潰瘍(かいよう)になっているデキモノは、注意が必要です。
入れ歯や歯が常に当たっている部分のデキモノ
慢性的な刺激が加わることで、粘膜に変化が生じることがあります。
原因不明の腫れや痛み
明らかに歯が原因ではない、頬や顎の下の腫れ、原因が特定できない痛みが続く場合。
中島歯科クリニックの「診断」:精密な検査と「病理検査」の重要性
中島歯科クリニックでは、お口の中のデキモノを診察する際、以下のステップで精密な診断を行います。
丁寧な問診と視診・触診
まず、患者様からデキモノについて詳しくお話を伺います。
いつ頃から気づいたのか?
大きさの変化は?
痛みやかゆみはあるか?
最近、食生活や生活習慣に変化があったか?
喫煙や飲酒の習慣は?
全身の病気や服用している薬は?
これらの情報に加え、視診(目で見て確認)と触診(指で触って確認)を丁寧に行います。
デキモノの色、形、大きさ、表面の状態、硬さ、可動性(動くかどうか)、周囲のリンパ節の腫れの有無などを注意深く観察します。
画像診断による補助
肉眼での診察に加え、必要に応じて以下の画像診断を行います。
口腔内カメラ
デキモノの状態を詳細に撮影し、患者様ご自身にも見ていただくことで、現状を視覚的に理解していただけます。
また、経過観察の際にも、画像で比較することで変化を客観的に判断できます。
レントゲン写真(X線写真)
デキモノの深さや、周囲の骨への影響など、肉眼では見えない内部の状態を確認します。
必要に応じて「病理検査」をお勧め
視診、触診、画像診断の結果、「口腔癌の疑いがある」「良性か悪性かの判断が難しい」「原因を特定する必要がある」と判断した場合、私たちは「病理検査」を強くお勧めいたします。
病理検査とは、デキモノの一部、または全体を採取し(これを「生検」と言います)、専門の病理医が顕微鏡で組織や細胞を詳しく観察する検査です。
この検査によって、病気の確定診断が得られます。
なぜ病理検査が重要なのか?
口腔内のデキモノは、見た目だけで良性か悪性かを判断することは非常に困難です。
炎症による腫れが悪性腫瘍のように見えることもあれば、逆に悪性腫瘍が口内炎のように見えることもあります。
病理検査は、病気の確定診断を下すための唯一の、そして最も確実な方法です。
「安心の連携体制」:高次医療機関との協力で、最適な医療を
中島歯科クリニックは、秋葉原・御徒町・浅草橋の皆様に身近なかかりつけ医として、質の高い歯科医療を提供することを使命としています。
しかし、お口の中のデキモノの中には、私たちだけでは対応が困難な、より高度な専門知識や設備を要する症例も存在します。
そのような場合でも、患者様が安心して最適な治療を受けられるよう、当院では「東京医科歯科大学病院(現 東京科学大学病院)」や「三井記念病院」をはじめとする高次医療機関との強固な連携体制を確立しています。
東京医科歯科大学病院との連携:口腔外科の専門治療へ
東京医科歯科大学病院は、日本の歯科医療における最高峰の一つとして知られています。
特に、口腔外科は非常に専門性が高く、以下のようなケースで連携を図ります。
口腔癌の疑いがある場合
病理検査の結果、悪性腫瘍や前癌病変と診断された場合、口腔癌の専門医による精密検査や手術、放射線治療、化学療法など、集学的治療が必要となります。
大学病院には、口腔外科、放射線科、腫瘍内科など、口腔癌治療に必要な全ての専門科が連携し、最適な治療計画を立案します。
広範囲にわたる大きなデキモノ
当院での切除が難しい大きさや深さのデキモノの場合。
顔面や頸部の広範囲にわたる腫れやしこりで、原因究明や外科的処置が必要な場合。
診断が非常に難しい稀な疾患
一般の歯科医院では診断が難しい、稀な口腔疾患や全身疾患と関連する病変の場合、大学病院の専門医による詳細な検査や診断が不可欠です。
私自身も、東京医科歯科大学歯学部を卒業し、同大学病院の専門外来で多くの経験を積んでまいりました。
この経験があるからこそ、大学病院の医療システムや、各科の専門性を熟知しており、患者様にとって最適な科への迅速なご紹介が可能です。
三井記念病院との地域連携:身近な場所で、全身管理も安心
東京医科歯科大学病院だけでなく、中島歯科クリニックは、当院から徒歩5分ほどの距離に位置する「三井記念病院」とも地域連携を行っています。
三井記念病院は、地域医療の中核を担う総合病院であり、特に以下のような状況で連携を図ります。
全身管理が必要なデキモノの治療
心臓病、糖尿病、高血圧など、持病をお持ちの方のデキモノの生検や切除は、全身状態に配慮しながら進める必要があります。
三井記念病院では、歯科口腔外科と他の医科が同じ病院内にあるため、よりシームレスな情報共有と連携治療が期待できます。
入院での治療や、全身麻酔下での処置が必要な場合
緊急性の高いデキモノや外傷
急激な炎症を伴うデキモノや、外傷による口腔内の損傷など、緊急性があり、迅速な対応が必要な場合。
医科と歯科の連携が必須な疾患
お口の中のデキモノが、血液疾患や自己免疫疾患など、全身の病気と関連している可能性が疑われる場合。
医科の専門医と連携し、包括的な診断と治療方針を検討します。
三井記念病院は、秋葉原・御徒町・浅草橋という地域に密着した総合病院であるため、患者様にとってアクセスが非常に良いという大きなメリットがあります。
緊急時や、継続的な全身管理が必要な場合でも、迅速かつスムーズな連携が可能です。
「責任あるご紹介」:患者様の健康を最優先に
私たちは、患者様のお口の健康を第一に考えます。
無理な自己判断をしない
当院の設備や、私の専門性を超えるデキモノであると判断した場合は、無理に当院で治療を完結しようとはしません。
責任を持ってご紹介
単に「他の病院に行ってください」と伝えるのではなく、患者様の症状、これまでの経過、診断結果(病理検査の結果など)を詳細に記載した紹介状を作成し、必要に応じてご紹介先の病院の担当医と直接連絡を取り、スムーズな連携を図ります。
患者様が安心して、適切な専門医の診察を受けられるよう、できる限りのサポートをさせていただきます。
治療後の継続的なサポート
高次医療機関での専門的な治療が終了した後も、当院で引き続き口腔内のメインテナンスや、口腔癌の経過観察(術後の定期的なチェック)など、患者様の口腔健康を長期的に管理させていただきます。
「お口の中のデキモノ」:早期発見と定期検診の重要性
お口の中のデキモノの中には、初期の段階では痛みや自覚症状がほとんどないものも少なくありません。
特に、口腔癌は早期発見・早期治療が非常に重要であり、発見が遅れると治療が困難になったり、命に関わることもあります。
だからこそ、「早期発見」が何よりも大切なのです。
「歯が痛くないから歯医者には行かない」という方もいらっしゃるかもしれませんが、中島歯科クリニックでは、定期的な歯科検診をお勧めしています。
プロの目によるチェック
ご自身では気づきにくい、舌の裏側や頬の奥、歯と歯茎の境目など、見えにくい場所のデキモノや粘膜の変化も、歯科医師や歯科衛生士が丁寧にチェックします。
特に、喫煙や飲酒の習慣がある方、入れ歯が合わないと感じる方などは、定期的なチェックがより重要です。
小さな変化の早期発見
ごく初期のデキモノや、前癌病変(将来的に癌になる可能性のある病変)は、自覚症状がないことがほとんどです。
定期検診でプロの目によって早期に発見できれば、病理検査による精密診断や、必要であれば迅速な治療へと繋げることができます。
健康意識の向上
定期的に口腔内をチェックすることで、ご自身の健康に対する意識が高まり、異常があった際に早期に気づけるようになる可能性があります。
「気になる」と感じたら、迷わずご相談を
「このデキモノ、いつからあるんだろう?」
「もしかして、あの病気かな?」
といった漠然とした不安を抱えながら、自己判断で様子を見るのは非常に危険です。
お口の中のデキモノは、見た目だけでは判断できないことがほとんどです。私たちは、患者様の不安に寄り添い、どんな些細なことでも真摯に受け止めます。
「いつもと違う気がする」
「なかなか治らない口内炎がある」
「白い斑点や赤い斑点がある」
「触るとしこりがある」
「なんとなく違和感がある」
もし、このような症状が一つでも当てはまるなら、迷わず中島歯科クリニックにご相談ください。
早期に受診することで、適切な診断と治療への道が拓かれ、結果的にあなたの健康を守ることに繋がります。